田舎で子供を育てる本当のメリットとデメリットとは?  

田舎暮らし

私は田舎に移住して10年目。
移住してから二人の子供を授かり、
日々、二人の育児に奮闘しております。
そんな私が田舎で子育てしながら感じた
メリットとデメリットを詳しく書きたいと思います。

これから子供と一緒に田舎に移住しようとする方や
田舎での子育てに興味がある方の参考になれば幸いです。

メリット

自然と接する遊びがたくさんできる

田舎に暮らす理由はやはり自然豊かだからだと思います。
その土地の環境で遊び方もいろいろあります。
虫取り、魚釣り、エビ捕り、ビーチで砂遊び、
サーフィン、スノーケリング、カヤック、
スノーボード、そり滑り、スキー、雪遊び。
他にもたくさんの遊び方があります。

また流木やビーチコーミングで拾った物や
草木、落ち葉、植物のつるなど
自然にあるものを利用して、
何かを作る遊びもできます。

自然界は常に変化しています。
子供たちのどうして?なぜ?と
思う事がとても多いのに気付かされます。

アスファルトでは無い道。
聞こえてくるのは、
鳥のさえずり、波の音、川のせせらぎ、
木の枝から雪が落ちる音、虫の音、
カエルの大合唱、風が来る音。
季節によって変わる香り。
頭のてっぺんからつま先まで、
身体全体を使って自然を感じます。

常に変化し続ける自然界はとても刺激的で
子供の脳の発達にもとても良いそうです。

米誌「ニューズウィーク」の特集で世界で
最も優れた学校に選ばれたイタリアの
レッジョ・エミリアの教育者シモナ・ボリアナも
「不規則で変化に富んだ「自然」こそが
子供に最も適した遊び場だ。」と、話しています。

引用:COURRiER Japon

 

食育が自然にできる

田舎にはもう使われていない畑がたくさんあり、
家庭菜園は容易にできます。
普段食べているお野菜の種まきから収穫まで
遊びながら学ぶことができます。

そして、山菜採りなどをして自然界からの恵み
を頂くこともできます。
自然と野菜の旬を知る事ができ、
採れたての本当の美味しさを知ることができます。

また、自分で釣った魚を食べる。
命を頂くことがどうゆうことか、
学校で習わなくても自然と感じることができます。

先生の目が行き届く指導をしてもらえる

田舎は子供の人数が年々減っています。
なので学校が合併して閉校になる学校がとても多いです。
閉校になった学校の先生は合併した学校に勤務する事になります。
先生は公務員なので減らすことは難しいようです。

なので、40人弱のクラスに先生が3人も担当しています。
(私の住む場所が極端なのかもしれませんが・・・・)
その為、子供に十分目が行き届き、
勉強が遅れている子供には先生が
マンツーマンで付いてくれるそうです。

自治体が子育て環境改善に力を入れている

少子高齢化が急速に進んでいる田舎では、
やはり、子供の人数を増やすことが最重要課題です。

その為、それぞれの自治体で子育てしやすい
さまざまな環境づくりを提供しています。

子供の医療負担額も自治体によってかなり違います。
保育料が無料の自治体もあります。
自治体によって提供しているサービスが違いますので
気になる田舎の子育て環境がどうか
自治体のホームページなどで調べてみるといいと思います。

私が住む町は以下のようなサービスがすべて無料で受けられます。

個別指導の幼児教室

スムーズに小学校に入れるように特別支援教育士が
指導してくれる勉強の教室。
これは予約制で月一回、1時間半の個別指導です。
先生がマンツーマンでその子供に合わせて
遊びながら指導してくれるので、子供はとても楽しいようです。

K-ABC検査

5歳になったらK-ABC検査が
希望であれば無料で受けることができます。
専門家の先生とマンツーマンで行う
1時間程度の知能検査です。

これによって子供の得意、不得意を知ることができます。
後日の個別相談会で子供がどのような遊びを
増やした方がいいかなど、先生からアドバイスがもらえます。

そして、この検査は発達障害の可能性が
高い子供を早期に発見するために行います。

苦手な部分を早く知る事により、
それをフォローできるような遊びや習慣を
家庭や幼稚園、保育所で取り入れてもらいます。

そうすることによって、極度に苦手な部分を改善できる
可能性が高くなるそうです。

そもそもの目的は入学したての子供たちがスムーズに
小学校の授業を受けられるようにする為だそうです。
田舎の小学校でも学級崩壊した
という話を聞いたことがあります。
きっとそれを予防するための措置なんでしょうね。

スクリーニング検査

町立の小学校に入学する半年前に
1時間程度の簡単なテストがあります。
そこで、問題があると再テストがあり、
そこでも問題があると、
小学校に入った時、担任の先生とは別の先生が
その子供の為にマンツーマンで指導します。

療育相談

言語聴覚士の先生に子供のことば・視力・聴覚で
気になる事を相談できます。
希望であれば年に数回、個別で実際に子供を診ながら、
1時間ほど指導してもらえます。

都会では子供の人数が多いので、
無料でこのような専門家に個別で指導してもらえる
機会はあまり無いと思おいます。

デメリット

同級生が少ない

子供の人数が少ないので、同級生がとても少ないです。
幼稚園や保育所から中学校まで、多少人数は増えますが、
ずっと同級生は変わりません。

クラスも1,2クラスなので気が合う友達が居なくても
環境はずっと変わりません。

10年前に都会から移住してきた知り合いの子供は、
小学校、中学校とも気の合う友達が出来ず、
高校に入って、ようやっと友達ができたそうです。

ずっと同級生が変わらないのは、クラスに馴染めない
子供にとっては大きな負担になるかもしれません。

 

雨に日の遊び場が無い

田舎の遊び場は自然なので、
雨の日は自宅に籠って遊ぶか、
離れた町まで行って、買い物をする
ぐらいしかありません。

都会でしたら、室内で遊べる施設が
たくさんありますが、田舎には無いです。

 

習い事の種類が少ない

 

田舎の子供も習い事はよくしています。
お習字、ピアノ、体操、野球、サッカー、
水泳、英会話、そろばんなど・・・
ほとんどの小学生が習い事をしているそうです。

しかし、習い事の種類はやはり都会の方が
さまざまな物があります。
教育熱心な方はとても離れた町まで
習い事の為に毎週通っていると言ってました。

特殊な習い事を子供に習わせたい方は
通わせるだけでも大変です。

子供の送迎が大変

子供の学校が近くにあるといいですが、
学校が遠くて、しかも公共の交通機関が無い場合、
親が子供の送迎をしなければなりません。

スクールバスがある場所もあると思いますが、
部活などでスクールバスで帰れない場合など、
学校まで迎えに行かなければなりません。

毎日の事なので、意外と大変です。

学校を選べない

子供の人数が年々減っているので、
学校は公立しかありません。
まれにフリースクールなど特殊な学校が
あるかもしれませんが、
ほとんどの子供は公立の学校に通います。

学校がそもそも一つしかないので
選びようがありません。
もし、その学校が気に入らなくても子供を通わせるか、
又は親が自宅で子供を教育するホームスクーリング
という選択しかありません。

高校が近くにない

子供が少ないため、田舎では閉校した高校がたくさんあります。
住んでいる町に高校があるとは限りません。
もしあったとしても、子供に合う高校とは限りません。

その場合、かなり離れた高校まで通学させるか、
全寮制の高校に入れるか、
又は通信制の高校に入るか、
を選択しなければなりません。

都会でしたら子供の学力や、やりたいことに合わせて、
複数ある高校から選択することができます。
田舎は高校の選択枠がかなり限られてしまいます。

しかし、先日ホリエモンが通信制の高校を
開校するというニュースを聞きました。
今はネットがどこにいても使える環境。
オンラインで授業を受けたり、
調べたいものはすぐにネットで調べられます。

田舎に住んでいようが、都会に住んでいようが
子供がどれだけ興味がある事に深く入れるかが
校舎が有る無しよりも重要な事だと思います。

私が住む町はサーファーがとても多いので、
サーフィンのプロを目指している子供もたくさんいます。
その子たちは試合や遠征で日本や海外をあちこち行くので、
通信制の高校を選択する子供がとても多いです。

これからの時代、学校教育のスタイルもどんどん変わっていくと思います。

保護者の輪に入りずらい

テレビや雑誌などで田舎移住が特集されたり、
移住の情報がたくさんあるので、
世間一般化しつつある田舎移住。

実際、年々田舎への移住者は増えていると思います。
しかし、まだそれ程居ない移住者。
子供の保護者の集まりでは何となく浮いた存在になります。

そもそも都会と違って、保護者の方々は先祖代々そこに住んでいて、
地元の人と結婚している人がとても多い。

なので、保護者同士が子供の時から知り合いなので、
保護者会は知らない人が友達の輪に入ってしまった状態になります。
徐々に馴染んでいきますが、話に入れない時はよくあります。

そして、保護者も子供と同じように幼稚園・保育所から中学校、
もしくは高校までの長いお付き合いとなるわけです。

子供の為にも、自分の為にも保護者同士の関係も
良好でいたいと思うので、とても気を使う事があります。

スポーツに力を入れ過ぎている

田舎の学校は打倒都会!なのか、スポコン魂が凄い。
小学校1年生から25メートル泳げないと補講授業があったり、
幼稚園生からマラソンがあったりで、
幼少期からスポコン魂を植え付けます。

スポーツが好きな子供だったらいいですが、
苦手な子にはきついと思います。

学校だけならまだいいのですが、
保護者参加の駅伝やバレーボール大会をやっていて
強制参加の地区もあります。

子供は小学生から野球やサッカー、
体操、バレーボールを習っている子供が多く、
平日は練習、週末は試合でクラブ活動が忙しい。
そしてその都度、保護者が送迎をしないといけないので、
保護者も非常に忙しい。
何故か保護者の反省会と称した飲み会も
頻繁にあるそうだ。

子供の人数が少ないため、中学校では
部活動は半強制で入らないといけない。

そして子供は習い事で忙しいので、
公園や海、川は人がほとんど居ない。
居るのは釣りをしているおじさんか、他から遊びに来た人たち。
田舎育ちでも自然と触れ合った遊びをする子供はとても少ないです。

まとめ

田舎に住む事は、子供の将来にどう影響するのか私もとても不安でした。
学校に馴染めなかったらどうしよう、高校はどうする?など、
都会と違って、選択枠が少ないからです。

しかし、今は学校に馴染めなかったらホームスクーリングでもいいかな?
むしろそっちの方が子供の為?
高校は好きな事に没頭できる通信制の方が面白いかも?
そう考えるとこれからの子育てが楽しくなってきました。

田舎での子育てもいろいろありますが、子供の意思を尊重しながら、
子供にあった方法で子育てできたらと思います。

田舎と都会の保育所 幼稚園 何が違うの?

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