皆さん、「北の国から」というドラマを知っていますか?
1981年の最初の放送からドラマスペシャルで
21年間もの間、続編が制作された、
北海道の大自然の中で暮らす家族のヒューマンドラマです。
ドラマが終わって16年経ちますが、
未だに根強い人気があるドラマで、
タレントの松本人志さんも「北の国から」の大ファンだそうです。
我が家の押し入れの奥には、数年前に兄が置いていった
「北の国から」の全シリーズのDVDがずっとありました。
先月、たまたま時間があったのでなんとなく観ることにしました。
私は子供の頃、家族で「北の国から」を観ていました。
その頃、私はまだとても幼く、親が見ているから何となく観ていただけ。
その後、たびたび再放送で放送されていたので内容は知っていましたが、
今回のように一気に入り込んで観たのは初めてです。
とてもとても長いドラマなので観終わるまで、数日かかります。
そして一話観終わるごとに、内容が濃すぎるので
しばらく余韻に浸り、ひとり考え込んでしまいます。
子供が寝た後の夜の娯楽で観る予定が
夫婦ともにどっぷりハマってしまいました。
日本のドラマでこんなに長年、人々に愛され続けている
ドラマは他にありません。
「北の国から」を知っている方も知らない方も
是非、もう一度観てほしいと思うドラマなので、
私が感じた「北の国からの」魅力を紹介したいと思います。
「北の国から」 あらすじ
主人公の黒板吾郎は東京のガソリンスタンドで働きながら、
妻(令子)と長男(純)、長女(蛍)と暮らしていた。
しかし、令子の不倫がきっかけで、
子供を連れて故郷の北海道の富良野市街から20キロ離れた
過疎の村、麓郷(ろくごう)にある五郎の生家で暮らし始める。
麓郷の大草原の中にある五郎の家。
その家は電気、ガス、水道すら無い、
今にも壊れそうな木造の小屋。
子供たちはそこでの生活に戸惑いながらも
その生活にだんだんと慣れていきます。
住み始めたころは水は沢まで汲みに行き、
夜はオイルランタンで家の中を照らします。
そんな生活の中で、五郎は次第に友人たちに
助けを借りながら、自分たちでインフラを整えていきます。
子供たちは富良野の大自然の中で
五朗の手伝いをしながらのびのびと暮らします。
しかし、東京に居る母の事を忘れることはありません。
また、裏切られた五郎も令子の事は
ずっと心に残っていて、とても複雑な気持ちです。
そんなある日、令子の妹、雪子が東京で大失恋して
北海道の五郎の家に転がり込んできて、
奇妙な同居生活が始まります。
そんな辺境の地に住む黒板家とその周りの人たちの事を
21年間に渡って綴ったドラマが「北の国から」です。
このドラマの凄いところ
21年間も続いたシリーズ
長い期間放送されるドラマは他にもありますが、
「北の国から」はたくさん登場する出演者を変えることなく、
21年間も続いたのが凄いと思います。
2002年の「遺言」が最後の作品になります。
スタッフや出演者の高齢化の為、ドラマを存続させる
事が難しくなり、この章が最後になったようです。
「遺言」というタイトルですが、
ドラマ中で五朗が死ぬわけではありません。
脚本家の倉本聰さんは最終話以降の
構想も練っていたようです。
まだまだ、先が観たいのにとても残念です。
ドラマの中ではまだ小学生だった純や蛍が
思春期を経て成人し結婚、出産し、
五郎がお爺さんになるまでの期間を描いています。
その長い期間を48時間ぐらいの映像で
実際に成長していく様子が観れるので、とても楽しいです。
キャストが大御所ばかり
五郎役の田中邦衛を囲む、
周りの人たちも大御所の俳優さんばかりで本当に驚きます。
演技が演技とは思えないほど迫真の演技なので、
本当に北海道の富良野の様子を観ているような気がします。
それもそのはず、監督、撮影スタッフが
納得がいく映像が撮れるまで一回の撮影で
30~40テイクぐらい撮影したそうです。
「北の国から」の出演者
田中邦衛 吉岡秀隆 中嶋朋子 いしだあゆみ 竹下景子
原田美枝子 岩城晃一 大滝秀治 地井武男 松田美由紀
宮本信子 村井国夫 蟹江敬三 伊丹十三 ガッツ石松
宮沢りえ 大竹しのぶ 内田有紀 唐十郎 岸谷五朗
柳葉敏郎 風吹ジュン 横山めぐみ 美保純 布施博 緒方直人
裕木奈江 菅原文太 大地康雄 渡部篤郎 西島秀俊
ご覧頂いてわかるようにベテランの大御所俳優さんばかりです。
そういった俳優さん達の若い時の演技が観られるのも
「北の国から」の魅力です。
タブーとされる内容を織り込んだリアルなドラマ劇
北の国からは五朗が富良野に帰ってくるシーンから始まります。
帰ってきた理由は妻の浮気が発覚して、
東京で一緒に暮らすのが難しくなったから。
今でこそ、こうゆう内容のドラマは有るかもしれませんが、
当時の「金曜劇場」の枠内では、
なかなか思い切った内容だったのではないでしょうか。
そして、黒板家の周りでは本当に深刻な事態が毎回起こります。
吹雪の中、純や雪子が遭難しかけたり、
五朗が借金の保証人になっていた為、
多額の借金を背負うはめになったり、
自分で建てた家が全焼したり、
大人になった純が好きでもない人を妊娠させてしまったり、
蛍が不倫をして蒸発してしまったり、
純が牧場経営に失敗して多額の借金をしたりと、
「何でこうなるんだろう?」
不器用にしか生きれない登場人物に共感したり、同情したり、
きれいごとでは終われない人間ドラマが繰り広げられます。
そのたびに、五朗の愛がある対応にドラマの登場人物も
視聴者も心がゆすぶられてしまうのです。
五朗はドラマの中で5回引っ越しをして、5軒家を建てた
このドラマで五朗はずっと家を直したり、建てたりしています。
大自然の中、お金をかけずに自分の力で住むのは
とても大変な事です。
五朗が住んでいた家は2軒自然災害で潰れ、
自分で建てた1軒は火災で全焼しています。
そんな家に対して非常に思い入れが強い五朗だからこそ、
お金をかけずに己の知恵とパワーで家が建てられたのだと思います。
石で建てた家、拾ってきた物で建てた家など、
画期的で自由なアイデアがとても面白いです。
数年前に北海道に行った時に五朗が建てた家を観てきました。
富良野では観光スポットになっています。
どの家もとても五朗が建てた家とは思えない程、
オシャレでアイデアがとても斬新でした。
(実際には美術スタッフや専門家が建てたと思いますが・・・)
自分で家を建てることに興味がある方は、
是非行って欲しいスポットです。
◎最初の家
ドラマで最初に住む家は五朗の生家でかなり古びた木造住宅。
壊れた部分を自分で直しながら、家族と暮らします。
水を沢からパイプでひきこんだり、自分で風力発電を作ったり、
これから始まる五朗の家づくりの原点の家です。
この家は後に台風で倒壊してしまいます。
◎仲間に協力してもらって建てた丸太小屋
五朗がコツコツと木を切り倒して
集めた丸太で建てたログハウス。
自分で設計して、仲間の協力のもと完成したが、
この家は後に火事で全焼してしまいます。
◎農家の廃屋
火事で家が全焼してしまった為、黒板家は引っ越しを余儀なくされるます。
そこで、離農した農家の廃屋を直して住み始めます。
そこは場所が悪く、はじめは風力発電ができませんでした。
しかし、当時中学生だった純が自分で風力発電の装置を作り
五朗の誕生日にプレゼントします。
この家は後に大雪で潰れてしまいます。
◎木材所の土場にある倉庫
前の家が潰れた後、純も蛍も家を出たので
五朗は一人暮らしを始めます。
五朗は親友の中ちゃんに頼み、木材所の土場の隅にある
倉庫を改造して住み始めます。
そこに住みながら、全て独力で家を建てる為に準備を始めます。
2年以上かけてかけてコツコツと丸太を集め、
皮むきまで終わっていた矢先、
東京に住む純が何となく付き合っていた女性を
妊娠、中絶させてしまったことを知らされます。
五朗はその女性やその親に対して
誠意を示すお金を用意する為に、
丸太をすべて売り払ってしまいます。
◎五朗が建てた石の家
家を建てる材料が無くなった五朗は、
拾ってくるもので家を建て始めます。
よく見ると、周りには使えるものばかり。
五朗は農家が畑から出てきた石を貯めている場所で
石を貰ってきて、石の家を建て始めます。
そして、長年の夢だった大きなお風呂がある
石の家を完成させました。
ドラマ中の五朗は生涯この家に住みます。
◎五朗が建てた拾ってきた家1
最初の家で同居していた雪子(元妻の妹)は東京に帰り、
元恋人と復縁して結婚していましたが、
夫の不倫により結婚生活が破綻します。
生き場を失った雪子は再び、単身北海道に戻ってきます。
そんな雪子の為に電話ボックスやスキーのゴンドラなどの
廃棄物を使って家を建ててあげます。
◎五朗が建てた拾ってきた家2
五朗の大親友の中ちゃんの娘が結婚することになり、
若夫婦の為に廃棄物を使って家を建てはじめます。
家の完成を楽しみにしている余命わずかの中ちゃんの奥さんの為に
中ちゃんの友人たちが協力して、拾ってきた家を完成させます。
◎五朗が建てた拾ってきた家3
ドラマで家を建てるシーンは中ちゃんの娘夫婦の家までですが、
後に結婚する純と純の嫁(結)の為に五朗が建てた家が
富良野の北の国からのロケ地に建っています。
お金が全てではない
五朗は東京ではガソリンスタンドで働いたり、
富良野では中ちゃんの材木店の仕事をしたり、
農場で働いたり、東京に出稼ぎに行ったりして、
お金を得ていました。
五朗はお金の有りがたさを十分にわかっていますが、
お金では買えない事を純や蛍に教えたかった為に
北海道に連れてきたのだと思います。
五朗の周りには「手間返し」という習慣が
残っています。
この「手間返し」とは「結(ゆい)」とも言うそうです。
助けが必要な時、お互い人手を出し合って助け合う事だそうです。
私が住む場所にも言葉にこそ出しませんが、
同じような習慣があります。
しかし、過疎と高齢化でだんだんその習慣も減ってきています。
全てがお金で割り切ってしまう世界は何だか寂しいですね。
「手間返し」はお互いの事を思いやる、温かい習慣だと思います。
まとめ
「北の国から」は自然の美しさ、豊かさを教えてくれると同時に
壮絶な厳しさも教えてくれます。
私的にショックだった内容は「’98時代」の北の国からです。
そこには五朗の影響で有機農業を始めた
純の友人、完次が出てきます。
完次が何年もかかってようやっと農薬で死にかけていた大地を
再生したのもつかの間、疫病を発生させてしまい、
それを知った隣人の農家(草太)から農薬をまかれてしまい、
数年の苦労が水の泡になります。
それと同時に農地拡大で膨らんだ膨大な借金が返せなくなり、
農事組合から見放され、富良野には居られなくなり、
完次は自殺未遂を起こします。
農業の厳しさ、特に慣行農法で育てている畑の隣で
有機農業をする厳しさが痛いほど伝わってきます。
北の国からは携帯電話が無い時代から
個人で携帯電話を持ち始めた時代までのドラマです。
これから私たちが生きる時代はAIがますます普及して、
世界中の情報や人々が飛び交い、人間に代わってAIが
仕事をする時代に突入します。
ドラマに出てくる元炭鉱夫が突然職を失ったように、
長年やっていた仕事をAIがするようになり、
職を失い喪失感から何も出来なくなる人も
出てくるかも知れません。
私たちが生きている時代はこんな時代なんだと
30年以上も前のドラマを観て感じさせられました。
現代人が忘れかけている「人間として本当に大切な事」を
教えてくれるドラマなので、北の国からを観たことが無い人や、
ストーリーを忘れてしまった人、
これから田舎暮らしを始める人など是非観て欲しいです。
★「北の国から」を観たくなった方に耳寄りな情報です!
今なら完全無料で「北の国から」が視聴できますよ!!
北の国からはフジテレビで制作されたドラマなので
フジテレビの動画観放題サイト「FODプレミアム」に
登録すると視聴できます。
会員費は通常月額888円(税抜)ですが、
今なら1カ月無料で視聴できますので、
無料期間の1カ月以内に視聴して、
1か月以内に解約すれば、
「北の国から」を全シリーズ無料で視聴できます。
違約金や解約金は必要ありません。
解約手続きはFODプレミアムのトップページの
メニュー画面より簡単にできます。
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期間内に解約手続きをお忘れなく!!)
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