マーガレット・ワイズ・ブラウンが生んだ美しい言葉の絵本たち

子育て

私は6年間、ほぼ毎日、日課にしていることがあります。

それは子供たちに絵本を読むこと。
子供はとても絵本が大好きなので、
お昼寝の前や就寝前に3~4冊は必ず読んでいます。

絵本は図書館で毎月20冊以上を借りてきて、
それ以外でも気に入った絵本は購入しているので
家の本棚は絵本だらけ。
もう2,000冊以上は読んだだろうか・・・

その数ある絵本の中でも
私はマーガレット・ワイズ・ブラウン
書いた絵本がとってもとっても好きです。

マーガレット・ワイズ・ブラウンとは

マーガレット・ワイズ・ブラウンは
アメリカ人女性の児童文学作家です。

1952年に塞栓の為、42歳という若さで
世を去ったそうです。

生前はスペイン王子やドリュー・バリモアの祖父の元妻と
交際したり、ロックフェラー・ジュニアと婚約したりと
かなりスキャンダラスな生涯だったよう。

きっと彼女の生涯は映画に
なりそうなくらい濃い人生だったと思います。

彼女は亡くなるまでに100冊以上の本を
世の送りだしました。
そしてまだ未出版の原稿が残っていたので、
彼女が無くなってからも、作品が出版されています。

参照元:ウィキペディア(マーガレット・ワイズ・ブラウン)

マーガレット・ワイズ・ブラウンは生前、

「こどものための絵本は、すべて感覚に
訴えるものでなければならない。」と考えた。

また「子供たちから書くことを学び、
物語を書きたくなるような子供のいるところでは、
どこでも自然のままの物語を書いた」と語っている。

引用元:ペンギン社
   「さんびきの ちいさい どうぶつ」のあとがきより

マーガレット・ワイズ・ブラウンの魅力

マーガレット・ワイズ・ブラウンは当時、絵本の主流だった
「おとぎ話やマザーグース」のような架空の世界では無く、
自分たちが実際に生きている世界「Here and now」に
興味を示すことを信念に、作品を作り続けました。

物ごとを静かにやさしい視線で観察し、
色や音の響き、手触り、そこに漂う香りなど、
五感に訴えかけるような表現で、
読者をストーリーの中に入り込ませます。

絵本だからと言って、決して幼稚な表現ではなく、
やさしい美しい言葉で物語が進行していきます。

彼女の書いた文章は声に出して読むと、
とても気持ちが良くなります。
気持ちが晴れるというより、
身体の中に風が通り抜けていくような。

そんな美しい言葉の絵本を子供たちに
是非読んであげて欲しいと思います。

マーガレット・ワイズ・ブラウンの絵本 おすすめベスト5

5位:おやすみなさい おつきさま

絵:クレメント・ハード 約:せた ていじ

この絵本はマーガレット・ワイズ・ブラウンの絵本の
代表作のような絵本であり、
寝かしつけの定番の絵本でもあります。

アメリカで1000万部をこえて読みつがれている名作。
オバマ大統領が“人生最初の一冊”とし、
また雅子妃が“思い出の宝物”とされている絵本。

参照元:評論社

寝室でこれから寝ようとする子ウサギと
編み物をしながら子ウサギを見守るお婆さんウサギが
居る寝室の様子を描写したストーリー。
部屋にあるもの一つずつにおやすみなさいと
言って行くうちに部屋全体、空間全体が静まり返って
子ウサギが眠りにつきます。

言葉がとてもシンプルでわかりやすいので
言葉がまだしゃべれないお子様でも楽しめます。

また、クレメント・ハードの絵の
大胆でいながら落ち着いた色の組み合わせが
とても気に入っています。

私の子供たちが1・2歳の時、就寝前に良く読んでいました。

4位:ちいさな島

絵:レナード・ワイスガード 訳:谷川俊太郎

この絵本はマーガレット・ワイズ・ブラウンの
ペンネーム名、ゴールデン・マクドナルド作の
絵本として出版されました。

1947年コールデコット賞 受賞作品
(1年に1度のアメリカの絵本の賞)

人が住んでいない小さな島の一年の様子を
やさしい視線で静かに観察し、ことばで表現した本です。

ちいさい島は360度海に囲まれているけど、
世界と繋がっている。
それは完璧な自然のサイクルがあるからこそ。

この絵本は小さいお子様には少し内容が
難しいかもしれません。
5・6歳ぐらいから読んであげるといいと思います。

3位:ききゅうに のった こねこ

絵:レナード・ワイスガード 訳:こみや ゆう

この絵本は図書館で見つけてからというもの、
返却しては借りてを何度か繰り返しました。
あまりにも気に入っていたので、
本を購入しようと思い、ネットで調べてみたら、
なんと廃盤に!!
どうやら出版社が倒産したようです。
こんなに素晴らしい絵本が廃盤になるなんて、
とても悲しいことです。
是非、たくさんの人に読んでもらって、
これからも読み継がれていって欲しいです。

私はこの絵本にはかなり思い入れがあります。
長男が2、3歳の時、子育ては楽しかったのですが、
慣れない育児で精神状態がギリギリになる時もありました。

しかしこの絵本を子供に朗読しているうちに、
だんだんと気持ちがミントの香りを嗅いだ時のように
「スッと」軽くなるのです。

イライラしていた気持ちが
絵本を読むことで晴れていく。
とてもこの絵本に助けられました。

イラストは白黒をメインに使いアクセントに
赤、黄色、緑のみの色を使って描いています。
これがまた、
このストーリーの空気感ととてもマッチしていて、
とてもいいです。

ストーリーは一匹のこねこの冒険のお話。

ネズミにすら追っかけられる程、
気が弱いこねこが
ある日、ききゅうに飛び乗り、
新天地を求めて旅に出ます。

風に導かれるまま、気球は飛んでいきます。
気球は海、田舎町、サーカス団、牧場、
飛行場、川、町の上を通っていき、
こねこはさまざまな場面に出会います。

途中、嵐にも遭遇しながら、ようやく
こねこが住みたいと思える場所を
見つけるまでのお話し。

この絵本の主役のこねこの表情が
とてもかわいい。
ねこ好きにはたまらない絵本だと思います。

2位:すきがいっぱい

絵:ガース・ウィリアムズ 訳:木坂 涼

この絵本は好きな物をただ言葉に出して言う、
物語ではなく、詩の要素が強い絵本です。

詩に出てくる物は子供たちが大好きなくるま、
きしゃ、ほし、ゆき、たね、
むし、さかな、いぬ、ふね、おと・・・

そして、最後にひと。

車といってもただ「くるまがすき」ではなく、
さまざまな車が出てきます。
あかいくるま、あおいくるま・・・タイヤがパンクしちゃったくるま
のんびりりょこうするくるま などなど、

そして人も同じ。

やさしい ひと、しんせつな ひと、さびしそうな ひと、
こわそうな ひと、せのたかい ひと、せのひくい ひと、
ひとが すき

この絵本は何度も「すき」の言葉が出てきます。
「すき」を声に出して言う、その事がとてもいいなと感じました。
この絵本に出てくるように、
子供たちにも住んでいる世界で「すき」を
見つけて増やして欲しいと思いました。

この絵本の魅力のもう一つは
ガース・ウィリアムズが描いた絵です。
ガース・ウィリアムズはマーガレット・ワイズ・ブラウンの
「さんびきの ちいさい どうぶつ」や
「まんげつのよるまで まちなさい」の絵も描いている
アメリカのイラストレーター。

他の作品ではとても柔らかいタッチで絵を描いていますが、
「すきがいっぱい」では鮮やかな色を使ってポップに
とても可愛らしい絵を描いています。
絵を眺めているだけでも楽しいです。

1位:たいせつなこと

絵:レナード・ワイスガード 訳:うちだ ややこ

この絵本は子供から大人まで年齢問わずに
是非、読んで欲しい絵本です。

身の回りにあたりまえに存在しているもの。
そのもの一つずつにフォーカスして、
そのものにとって、そのものであるが為に
何が一番重要であるかを語っていきます。

スプーン、ひなぎく、あめ、くさ、ゆき、
りんご、かぜ、そら、くつ

あなた

子供たちが成長して、世間と繋がりを持ち、
人と違う事を感じ、悩む事があるかもしれません。

この絵本は、みんな人それぞれ違う、
重要なのは「あなたが あなたで あること」
ありのままであることの大切さを
伝えてくれる絵本です。

レナード・ワイスガードの
力強いタッチで描いたシンプルな構成の絵が
詩を引き立ててくれます。

この絵本はいつまでも本棚の
片隅に置いといて、
子供が大人になってからも
何となく手にとって読んで欲しい絵本です。

まとめ

マーガレット・ワイズ・ブラウンの絵本の
順位を付けるのはとても難しかったです。

これは、あくまで私が付けた順位なので、
人によっては全く違う順位を付けると思います。

絵本作家の林 明子さんが絵を描いた、
「ぼくは あるいた まっすぐ まっすぐ」
は、絵本好きにはたまらない
日米絵本の巨匠の夢の
コラボレーション作品だと思いますし、

「さんびきの ちいさい どうぶつ」
「まんげつのよるまでまちなさい」
もう何度読んだかわかりません。

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