さて、今日はオランダの学校教育について
お話ししたいと思います。
「オランダ」と聞いて、どんな事を連想しますか?
「チューリップ」「サッカー」
「車より自転車が多い」のは有名ですよね。
一方で、「大麻や売春が合法の国」
「安楽死が選択できる国」「同性婚が世界で初めて認められた国」
など、日本では法律で認められない事でも
国民の意思で変えて行く国でもあります。
そして、一人当たりのGDP(国内総生産)が
オランダは14位、ちなみに日本は22位 です。
(2017年度調査結果より)
そして、子を持つ親として一番注目したい事は
オランダは子供の幸福度が世界で1位の国なんです。
子供の幸福度世界1位の国の教育とは!
なぜ、それほどオランダの子供は幸福度が高いのでしょうか?
それはオランダの学校教育にヒントがありそうです。
オランダの義務教育は5歳から18歳までです。
公立の学校が3割、私立の学校が7割です。
公立も私立もほとんどの学校が学費は無料です。
そして、学区制度がない為、通いたい学校を自分で
決めることができます。
もし、通ってみて合わないと思ったら、
別の学校に転向も自由にできます。
その為、オランダには不登校の子供は殆どいないようです。
行政主導では無く、学校主導の学校作り
学校の教育方針はそれぞれの
学校で独自に自由に決めることができます。
これはオランダの憲法23条で教育の自由が
保障されているからです。
文部科学省は科目の種類や時間には
一定の基準を定めていますが、
それ以外は学校の理念や宗教によって、
教育方針を決めていきます。
なので、学校で使う教科書や教材も学校によって全く違います。
そして約200人の子供を集める事が出来たら、
市民団体でも政府から援助を受けて学校を設立する事ができます。
しかし、人気が落ちて子供の数が減少すると、
政府からの助成金が減り、学校の存続危機になります。
なので、学校経営者も必然的により良い学校作りを
していかなくてはなりません。
子供が自主的に学ぶ
授業は日本の学校のように先生が前に立って一方的に話し、
生徒は先生の話をひたすら聞いて、
ノートに取る様な受け身の授業では無く、
自分の1週間の時間割を自分で決めて、
それを自主的に取り組む勉強方法です。
なので、生徒はみんな同じ事をするのでは無く、
自由に学ぶ事ができます。
先生は生徒がスムーズに課題ができるように
助言をしたり、手助けをする。
自分が決めた課題なので生徒は真剣に取り組むようです。
また、勉強が遅れている子供が留年します。
逆に進んでいる子供は飛び級をします。
その子供の能力に合わせて進学します。
留年や飛び級はよくあることで、特別なことではありません。
あくまで、その子供にしっかりと学んでもらうためのシステムなのです。
日本では毎朝、朝礼で先生が前に立って挨拶しますが、
オランダの学校は先生が前に立って、話す様なことはありません。
輪になって先生も生徒と一緒に座ります。
そして先生は今日する事や気になることなど、
何か伝えたい事がある生徒は手を上げて話します。
そうする事で、自分の思う事を人前で話す事ができる能力を身につけ、
さらに人の言っていることを考え、理解する能力を身につけます。
こうして、クラスの先生、生徒同士が家族のように仲良くなります。
多様性を認める教育
オランダの学校には日本で必ずある物が無いのです。
それは、授業、チャイム、部活動、宿題 、お受験です。
自主的に物事を決める教育なので、これらは必要ありません。
オランダの教育は個人一人一人をとても尊重していて、
多様性をとても大切にしています。
自分で自由に通う学校を決めているので、
近所の子供はそれぞれ各々の学校に通っています。
なので、放課後は家に帰って、近所の子供たちと遊ぶ。
部活動は、公共施設で週に1回程度行われている運動クラブや
個人のサークルや習い事程度。
学校以外で人と多くのコミュニケーションを持つ事で、
視野が広がり、社会からも多くの事を学びます。
そして、たとえ学校で嫌な事があっても、
学校の外は学校とは関係の無い世界なので、
学校を出れば、気持ちが楽になります。
個性豊かな子供を育てる
日本の子供は学校が終わっても、
塾や部活動に専念して、
家に帰っても宿題をしなければいけない。
自分の時間が無く本当に可哀想だと思います。
これから人工知能の技術が益々向上していく世界で、
受け身で学ぶ、日本の教育で大丈夫なのか??
と疑問を持ちます。
もっと個人個人が自由に考え、学び、
オリジナルなアイデアを生み出す能力の方が
大切な様な気がします。
オランダの様な教育方法がある事を知る人が増え、
徐々に日本の教育システムが変わっていく事を望みます。
未来の日本にとっても、子人を育てる教育は何より大切な事だと思います。
下で紹介している書籍は、オランダ教育の事を研究されている
リヒテルズ直子さんに著書です。
どの著書も子育てにとても参考になると思います。
コメント
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