海、川、山で遊ぶのが楽しい季節になってきました。
我が家は3月の潮干狩りからはじまり
10月ぐらいまではアウトドアの遊びで大忙し。
私の息子たち(3歳児と6歳児)は
自然界から何かを見つけて取るのが
大好きなスーパー野生児。
なので当然ながら、磯遊びも大好きです。
海に近いエリアに住んでいるのもあって、
頻繁に磯遊びに出かけます。
磯の潮溜まりの中にはパラダイスが広がっています。
子供たちは真剣な表情で何時間でも
飽きずに集中して覗き込んでいます。
良く見ると磯の潮溜まりには無数の生き物たちが生息していて、
それぞれの動きを見ているだけでも飽きません。
そんな子供から大人まで楽しめる磯遊び、
より子供と楽しく遊ぶために持ち物や海での注意事項など、
磯遊びに出かけられる前に知っておいた方が良い知識を
まとめてみました。
よかったら参考にしてみてください。
磯遊びを楽しくする本
本は頭の中の想像力を膨らませてくれます。
これは大人も子供も変わりません。
特にまだ知識や経験値が少ない
柔軟な子供の想像力は無限大。
海に出かける前に読むと、
これから行く海のことを想像してワクワク胸を弾ませます。
実際に絵本に描いてあった生き物に出逢えるかもしれません。
それだけでも子供は憧れのものを
見つけたうれしさと楽しさでいっぱいです。
それには海の知識をほんの少しだけ入れてあげるだけでいいです。
ただし、寝る前に読むと興奮してなかなか寝付けないことが
あるかもしれないので、注意して下さい。
私が特におススメな絵本はやはり松岡達日英さんの絵本
彼の絵には生き物への愛情が感じられます。
生き生きと描かれた絵は写真の図鑑で見るよりも
興味を引きつけます。
私の夫も子供の頃この絵本を見て育ち、
未だに海の生き物に魅せられています。
不屈の名作絵本だと思います。
磯遊びの時期、時間
磯遊び一番楽しめるベストシーズンは場所にもよりますが、
6月中旬から8月のお盆までです。
何故かというと6月中旬の晴れた日は気温が上がるとても暑く、
磯の浅瀬では海水温が上がっていて、少々濡れても寒くありません。
真夏の8月のお盆を過ぎると今度はクラゲが増えます。
これはお盆の時期にクラゲが幼体から成体に変わる時期と
重なるからだそうです。
なので6月中旬から8月のお盆までが
磯遊びのベストシーズンだと思います。
しかし、クラゲが居ないような場所だったり、
寒い季節は体が濡れないようにすれば、
年中磯遊びは楽しいです。
磯遊びに出かける時、注意して欲しい事があります。
それは潮汐表(潮見表)を必ず確認して、
干潮と満潮の時間を確認することです。
海水は月の引力で満ち引きをしています。
その為、満月の日、新月の日の前後数日間は
潮位の満潮・干潮の差が大きくなります。(大潮)
逆に半月(上弦の月、下弦の月)の前後数日間は
潮位の満潮・干潮の差が小さくなります。(小潮)
磯遊びに出かけるベストな日は大潮の日です。
最も干潮する時間の1~2時間前ぐらいに
磯に到着していると、ゆっくりと磯遊びができます。
何故なら大潮の干潮時は一番潮が引いているので、
大潮の日にしか水面上に出てこない磯が現れて、
運が良ければ、通常だとなかなか見れない生き物を
見つけることができるかもしれません。
そして、もちろん潮溜まりの数も圧倒的に多いです。
1~2時間前に到着すると、そこまらまた潮が引くので、
次に潮が満ちて来るまで長い時間磯遊びができます。
ここで、本当によく注意して欲しいのが
干潮の時間を過ぎてからです。
干潮時は歩いて行けた場所でも潮が満ちて来ると
歩いて帰れなくなります。
干潮の時間を過ぎたら、周りをよく確認し、
帰路が水に浸かり始める前に移動して下さい。
怪我や水の事故にも繋がることなので
本当によく注意して磯遊びを楽しんでくださいね。
磯遊びにベストな日は大潮の日ですが、
なかなかその日を狙って磯遊びに出かけるのは難しいと思います。
磯遊びは大潮の日以外でも十分遊べます。
しかし、やはり干潮の時間を狙って
磯遊びに行った方が楽しめると思います。
持ち物
楽しく磯遊びをするための持ち物を紹介します。
私は子供と磯遊びに出かけるときはこれらのものを持っていきます。
お弁当、飲み物、おやつや果物、水着、水陸両用靴、
着替え用衣類、タオル、網(大・小)、バケツ、
帽子、お湯を入れたタンク、お風呂用のバケツ2個、
ワンタッチテント、救急用具(車の中に常備)、帽子
そして、その日の遊び方に応じて、
釣り具、ゴーグル、箱メガネ、ライフジャケット、熊手など
を追加して持っていきます。
車でいつも出かけているので、
こんなに大量の荷物になってしまいます。
磯遊びは何も持っていかなくても楽しいのですが、
やはり道具が増えると遊び方も増えて、
より一層磯遊びを楽しむことができます。
網とバケツと濡れてもよい安全な靴だけは
最低限持って行きたいものです。
持ち物についての説明
・服装について
磯の岩礁は牡蠣や海藻など様々な生き物がくっついているので
滑りやすく、転ぶと大変切れやすい場所です。
なので、小さなお子様の水着は短パンでは無く、
膝が隠れる程度の丈がある水着が良いかと思います。
心配な方は、下にレギンスを履かせてもいいと思います。
もし、無い場合は汚れてもよい履き心地の良い
膝が隠れるズボンを水着の代用に着させてもいいと思います。
帽子は日差しが強い日など必要に応じて被らせます。
・水陸両用靴について
水着と同様に履き心地が良く、
滑りにくくソールが厚めで、つま先を保護した
しっかりした水陸両用靴がいいです。
代用品として濡れてもよいスニーカーでも
いいと思います。
ビーチサンダルは脱げ安く、足先が保護できないので
小さいお子様の磯遊びでの使用は大変危険です。
クロックスのようなサンダルは脱げやすいですし、
砂利などが靴の中に入ってしまって、歩きにくいです。
また、泳ぐ場合は、サンダルは脱げてしまうので
こちらもあまりお勧めしません。
私はアメリカ・オレゴン州ポートランドのフットウェアブランド
KEEN(キーン)の靴を愛用しています。
KEENのサンダルはつま先部分をしっかり保護し、
ソールも厚めでしっかりとしていてなかなか減りません。
奪着も比較的簡単で、濡れてもそこまで不快感がありません。
そして、色のバリエーションも豊富でデザインも気に入っています。
そして、何よりとてもとても丈夫です。
我が家は夏の間はほぼ毎日、海か川に行きます。
多い日には2回行く日もありますが、
それでも壊れずに長男の履いていた靴を
次男にお下がりして履かすことができます。
長男は特に遊び方が激しく、洋服や靴は
すぐに消耗品のように痛んでしまいます。
他のメーカーのメッシュタイプの水陸両用靴も
履かせてみましたが、2日で先端が破れてしまいました。
それなのにKEENの靴はそこまでダメージが無く
お下がりできるから本当に凄いな~と感心してしまいます。
・網について
小さなお子様が使う場合や潮溜まりで使うのであれば
小さな網の方が使いやすいです。
幼稚園児ぐらいになると、それでは物足りなくなるので
大きな網も持って行きます。大きな網は釣りにも使えます。
底にいる魚を捕まえる時は、
三角型のガードが付いている網で、
なお且つ、伸縮が出来るものが丈夫で使いやすいです。
この網を一つ持っているだけで、
川や用水路でも使えるので大変便利です。
・バケツについて
小さなお子様用は小さなバケツでも十分です。
私はふた付バケツを持って行きます。
ふた付バケツは釣り具や遊び道具を入れる
収納箱としてや、椅子にもなります。
また捕った魚やエビを生きたまま持ち帰るのにも大変便利です。
私が長年愛用しているバケツは八幡化成のオムニウッティ
もともと使用後の布おむつを浸けておく為に使っていましたが、
子供の成長と共におもちゃ入れになり、
今ではお出かけ用、何でも入れになっています。
2010年度のグッドデザインアワードのロングライフデザイン賞
を獲得したこのバケツ、本当に万能で便利です。
そして耐荷重はなんと150kg!とても丈夫。
そして、カラーバリエーションが豊富でとってもかわいい。
集めて並べたくなります。
サイズは4L、8L、10L、20Lがあり、
使い方によって選べます。
長年使える万能バケツ、本当におススメです。
そしてもう一つの大変使えるバケツ
それはタブトラッグスのバケツです。
このバケツはやわらかい素材でできています。
サーファーが外での水を浴びる時に使用しているのを
よく見かけます。
我が家では普段はランドリーボックスとしてしようしていて、
お出かけの時は子供の衣類入れ。
そして、海遊びに出かける時は熱めのお湯をタンクに入れて、
衣類を入れたタブトラッグスのバケツと一緒に持って行きます。、
海遊びを終えた後、バケツに持ってきたお湯を入れて、
子供の露天風呂を作ります。
柔らかい素材でできていますので、少々狭くても変形するので
お風呂(バケツ)の入り心地は良さそうです。。
幼稚園児(6歳)ぐらいまででしたら、お風呂として十分使えます。
この露天風呂、子供は大好きで一度浸かるとなかなか出てきません。
きっと気持ちがいいんでしょうね。
もう少し子供が大きくなったら、バケツの中に立ってもらって
上から水をかけて体を洗います。
足が汚れずにどこでもシャワーを浴びれるので大変便利です。
入浴時の注意点は体操座りの状態でバケツに入るので、
何かの拍子で後ろにひっくり返らないかよく見ておくことです。
そして入浴後はバケツに残った水で汚れた衣類を軽く洗って
バケツに入れて持ち帰ります。
一度軽く洗っているので、帰宅後はバケツの中の汚れた衣類を
そのまま洗濯機に入れて洗うだけなのでとても楽です。
このバケツも我が家の必須アイテムとしてずっと使われることでしょう。
・着替え用テント(更衣室)
幼稚園児ぐらいの子供なら、裸で着替えさせても
周りの目はそこまで気になりませんが、
小学生以上の子供、特に女の子や
大人が着替える時、着替える場所はかなり気にします。
このテントがあれば、人目を気にせずに
どこでも着替える事ができます。
そして、災害時に簡易トイレを作る時も
大変役に立つそうです。
・救急用具
磯は注意しても、切り傷や擦り傷など
怪我をしやすい場所です。
絆創膏や消毒液は車の中やかばんに常備していると
怪我をしたときにすぐに対処できるので安心です。
・その他の道具(釣り具、ゴーグル、ライフジャケット、熊手)
海の状況に応じて、遊び道具を用意しておくと
磯遊びの楽しさが増します。
釣り具
釣りはホームセンターなどで売られている
安い竿に針が付いていればできます。
釣りの餌は磯でエビやカメノテ、ゴカイ、貝などを
捕って使います。
(写真:カメノテ)
餌は必ずしも必要ではありません。
自分で探して捕った餌で魚が釣れたら、
魚や生き物についてより関心が持てますし、
何より楽しいと思います。
釣りは潮が満ちてからも楽しめますので、
長時間、海で遊ぶ方にはおススメです。
・ゴーグル
磯には大きなプールのような潮溜まりがあるかもしれません。
安全に泳げそうな場所を見つけたら、
海の中の世界を覗いてみてください。
子供だけではなく大人も海の虜になるでしょう。
ゴーグルはレンズ部分がガラス製のものと
プラスチック製のものがあります。
長年ゴーグルを使ってみて思う事は、
レンズ部分がガラスでできた
ゴーグルの方が水中での視界がクリアーです。
曇り止めを塗った時の効果もガラス製の方が長く続きます。
ガラス製の方がお値段は高いですが、
数年間、使う事を考えるとガラス製がいいと思います。
また、ゴーグルがまだ付けられない小さなお子様には、
箱メガネを用意しておくといいと思います。
小さいお子様でも海の中を覗くことが出来るので、
より一層、海を楽しめる事が出来ます。
・ライフジャケット
海の状況に応じて、ライフジャケットを
子供に着用させて下さい。
海は楽しい分、危険がいっぱいです。
ちなみに写真のライフジャケットはモンベルのキッズ用のライフジャケットです。
私の家族は海や川で遊ぶことがとても多いので、
ライフジャケットはかなりいろいろと調べました。
子供用のライフジャケットは正直デザインがあまり気に入らない物が多く、
長年使い続けるのに、気に入らない物を使うのは嫌だな~と思っていました。
そんな時、モンベルのライフジャケットを見つけました。
お値段はホームセンターで買うライフジャケットの倍以上します。
しかしサイズがフリーサイズ(85-125)なので
1歳ぐらいから6,7歳ぐらいまで使えます。
そして、モンベルのライフジャケットは
頭が重い子供の為に頭部の浮力を補助するピローが
付いていています。
股には水中で浮いた時、ライフジャケットのずり上がりを防ぐために
クッション付きのベルトが2本付いています。
このベルトが2本付いているのもモンベルのライフジャケットの特徴だと思います。
よく見かける子供のライフジャケットはこのベルトが1本で、
ベルトにカバー無いのが多いです。
ライフジャケットを着て水中に浮いた時、ライフジャケットが浮くので
股のベルト部分が上へ引っ張られます。
その時、1本のベルトだと股が痛くなります。
モンベルのライフジャケットは2本ベルトが付いているので
引っ張られる力が分散されますし、クッションで保護しているので
痛くはならないようです。
購入したのが3年前ぐらいで年間20回ぐらい使っていますが、
どこも壊れることなく今も現役で活躍しています。
ライフジャケットを着て水の中に入って遊ぶのは、
浮き輪で泳ぐより、自由に動けて子供たちはとても楽しそうです。
・熊手
干潮の時に砂や砂利を掘ってみると、
隠れている貝を見つけることができるかもしれません。
大きい貝を発見したら、大人でも楽しくて貝探しが辞められなくなります。
市場で出回らない貝でも美味しい貝はたくさんあります。
私はよく、ぼうずコンニャクの市場 魚介類図鑑さんのサイトで
食べれるかどうか、美味しいかどうかを確認して持ち帰ります。
貝の種類や食べ方、味、地方名などの情報がかなり詳しく載っていて、
とても参考になります。
貝を見つけて食べる場合は市町村のホームページより
貝毒情報を確認してから食べてくださいね。
貝毒とは、毒化した貝を食べたことによる食中毒です。
そもそも、なぜ貝が毒化するかというと、
海水温や潮の流れの影響で、
もともとどこかの海水中のある有毒プランクトンが
流れてきたり、繁殖します。
それを貝が食べて、毒を蓄えていきます。
毒を蓄えている期間中に、人が貝を食べると
食中毒になるという事です。
海水中にプランクトンがいなくなり、貝が毒を排泄すると
貝の中の毒が無くなり、再び食べることができます。
有毒プランクトンは3月~5月に発生しやすいそうなので
その頃、貝を採集する場合はよく注意して下さいね。
また、西日本の暖かい海にはイモガイ科のアンボイナなど
非常に強い毒針を持っている貝が居るかもしれません。
イモガイ科によく似た貝でとても美味しい貝もありますが、
素人には判別が難しいので、イモガイと同じような形の貝には
触らないようにしてください。
お子様にも目を離さず、むやみに生き物に触らないように
注意して下さいね。
↑写真はイモガイの貝殻です。
海中でこのような形の生きてる貝をもし見かけても、
絶対に触らないでください。
※水産動植物の採捕について
日本の海岸の地域ごとに漁業権があります。
その地域の漁業権を保有しない人が漁業権の対象になっている
水産動植物(たとえば、アワビ、サザエ、ウニ、海藻等)を
採捕した場合、罰金刑に処せられることがあります。
地域ごとに漁業権の対象が違いますので、
海で水産動植物を採捕される場合は事前に
その地域の漁業権の対象を調べてくださいね。
磯での危険
磯は牡蠣などの貝が岩にくっついていて、
岩に手を着いたり、足を擦っただけでも
切り傷などのけがをしやすい場所です。
また、岩一面に海藻が覆っている場所などもあり、
そのような場所はとても滑りやすいです。
小さなお子様と磯遊びをされる場合は目を離さずに、
移動する際はお子様の手を引いて、
転ばないようによく注意して下さい。
また、穏やかな海でも、船が近くを通った後など
大きな波が来る時がありますので、
波打ち際では遊ぶ場合は海の状況によく注意して下さいね。
磯にも毒を持つ生き物や噛まれたり挟まれると怪我をする
生き物がいます。
毒がある生き物か、わからない場合は
むやみに生き物には触わらないようにしましょう。
写真は磯でよく見かける、ハオコゼ。背びれの棘に毒があります。
海水魚ラボさんのサイトに危険な磯の生き物に
関しての詳しい情報が載っています。
磯遊びに出かける前にお子様と一緒に
危険な生き物について調べておくことを
お勧めいたします。
まとめ
自然の中で遊ぶこと。
公園や作られた施設とは違って、
すべては自然の摂理。
人間が予期せぬ出来事がたくさん起こります。
何が起こるか分からない分、
子供の好奇心を掻き立て、
とても楽しい経験に繋がると思います。
海は世界とつながっています。
面白い形の木の実の漂着物。
波で削られた岩。
大きな魚に襲われ、逃げ惑う小魚たち。
そしてその魚を空から狙う鳥たち。
お魚の高速道路の潮目。
同じ海でも毎日違う海。
お子様と一緒に磯遊びに行かれてみてはいかがでしょうか?
きっと、お子様の楽しい思い出に深く刻まれることでしょう。
コメント
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